スイスの高級時計製造の伝統を次世代へ継承するため、IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)が本格的な時計製造技術を学べるコースをスタートさせます。シャフハウゼンの本社に設置された専用の教育施設で、時計職人志望者や愛好家を対象とした実践的なプログラムが展開される予定です。

職人技術の継承に向けた取り組み

IWCは創業当初から機械式時計の製造に一貫して取り組んできた企業として知られています。複雑な機械式ムーブメント(内部機構)の組立や調整、仕上げといった高度な技術は、現在でも熟練職人による手作業が中心です。このコースは、そうした伝統的な技術が失われることを防ぎながら、若い世代への技能継承を目的としているとされています。参加者は実際のワークベンチで工具を握り、実物のパーツを使用した実習を通じて、数日から数週間単位で集中的に学ぶことになります。

愛好家向けプログラムも用意

単なる職業訓練校ではなく、時計愛好家向けの短期プログラムも同時に企画されています。時計の構造や機械式ムーブメントの動作原理についての座学と、簡易的な分解・組立の体験が組み合わされたカリキュラムを用意することで、より幅広い層のファンがIWCの製造哲学に直接触れられるようになるとされています。高級時計への理解を深めたいコレクターにとって、貴重な学習機会となるでしょう。

世界的な産業人口の減少という課題を抱える中で、時計製造の価値を伝え、次の時代を担う人材を育成するIWCの野心的なイニシアチブに注目が集まっています。

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