Forget-me-nots × adidas Forum Low、スクエアトゥで再解釈
アディダスの定番バスケットボールシューズであるフォーラム ロウに、新しいアプローチが加わった。アメリカのコラボレーションブランド、フォーゲット・ミー・ノッツがこのクラシックモデルに手を加え、スクエアトゥ仕様へと改造している。フォーラム ロウは1980年代後半にアディダスが投入したバスケットシューズで、ここ数年はストリートファッション市場での人気が再燃していたが、今回のプロジェクトはそのシルエットに別の表情を与えるものとなっている。
スクエアトゥ化による印象の転換
フォーラム ロウは従来、比較的オーソドックスなラウンドトゥのシルエットを特徴としていた。スクエアトゥへの改造は、つま先部分を角張った形状に再設計するもので、靴全体の印象を大きく変える。この改変により、アスレティックなバスケットボール由来のルックスから、より幾何学的で現代的なビジュアルへシフトする。スクエアトゥは1990年代から2000年代のストリートフッションやハイファッションで散見されるディテール手法で、ここ数年のスニーカーカルチャーではコラボレーションブランドがこうした部分的なリメイクを試みる傾向が強まっている。フォーゲット・ミー・ノッツのアプローチもその潮流の一環であり、メインストリーム商品への限定的なカスタマイズによって、新たな視点を提供するものと位置付けられる。
アディダス フォーラム ロウの現在地
フォーラム シリーズはアディダスの歴史の中では比較的地味な存在だった。だがここ十年のスニーカーリバイバル機運により、1990年代的な美学を持つ靴として再評価が進んでいる。フォーラム ロウはハイカット版の兄弟靴に比べ、より日常的なスタイリングに組み合わせやすく、ラウンジウェアからストリートスタイルまで幅広い文脈で着用されている。既成モデルながら、その素朴さと堅実な構造は、コラボレーションブランドによるカスタマイズの素材として機能する。フォーゲット・ミー・ノッツが選択した理由は、アディダスの重要なアーカイブを尊重しつつも、施す手が容易なクラシック性にあるだろう。
日本市場での見通し
国内でのフォーラム ロウの二次流通価格は状態や色合いにより8,000円から15,000円帯で推移していることが多い。フォーゲット・ミー・ノッツのようなアメリカのニッチなコラボレーションブランドによるリリースは日本での正規販売が限定的であり、入手は海外のオンラインストアやセレクトショップ経由がメインとなる傾向がある。スクエアトゥ仕様という他にはないディテールは、国内の細部にこだわるコレクター層に一定の訴求力を持つ可能性が高い。投資目線では、アディダス正規の改造品であることが確認されれば、希少性による価値上昇の余地がある。もっとも、ストリート系コラボの相場形成は限定数や流通経路に大きく左右されるため、購入前の情報収集が重要になる。