ナイキがエア フォース 1 ローに仕込んだ「着せ替え」の仕掛け
ナイキのエア フォース 1 ローに、サンフラワーをテーマにしたカラーウェイと取り外し可能なシュラウドを組み合わせた新作が登場した。エア フォース 1 は1982年にバスケットボールシューズとして誕生し、デザイナーのブルース・キルゴアが手がけたモデルだ。ナイキ エアを搭載した初のバスケットボールシューズとして発売され、その後ライフスタイルシューズとして定着した40年以上の歴史を持つ。今回の「サンフラワー」は、その長いアーカイブの中でも視覚的な仕掛けを前面に押し出した仕上がりになっている。
サンフラワーカラーとシュラウドが生み出す二面性
今作の最大の特徴は、アッパーに施されたサンフラワーを想起させるイエロー系のカラーリングと、シューズ本体に取り付けられた着脱式のシュラウドにある。シュラウドとはアッパーを覆うように装着するカバーパーツのことで、装着時と取り外し時でシューズの表情がまったく異なる。エア フォース 1 のシルエット自体は1982年のオリジナルから大きく変わっていないが、このシュラウドの仕組みによって、1足で複数の着こなしに対応できる構造になっている。シンプルなローカットのアウトラインに対して、シュラウドが加わることで立体感とボリュームが増し、ストリートスタイルとの相性が高まる設計だ。
エア フォース 1 がカスタマイズ文化と交わってきた歴史
エア フォース 1 はその誕生から数年で一度廃番になったが、ボルチモアをはじめとする東海岸の都市部で根強い人気を保ち、1986年に復刻された経緯がある。以来、無地のホワイト一色の「ローカル」カラーウェイが定番となり、カスタムペイントやパーツの交換でオリジナルを作るカルチャーの土台にもなってきた。今回のシュラウドという着脱機構は、そのカスタム文化の流れを公式の製品として取り込んだ形といえる。ナイキはこれまでもモジュール構造やカスタマイズ要素を持つモデルを手がけてきたが、エア フォース 1 という定番モデルにこのアプローチを組み合わせるのは注目に値する。
日本市場での見通し
国内スニーカー市場において、エア フォース 1 の限定カラーウェイはSNKRSアプリでのオンライン抽選が主な入手経路となっており、人気コラボや特殊仕様のモデルは発売直後に完売するケースが多い。二次流通市場では、シュラウドのような独自ギミックを備えたモデルは通常のカラーウェイより価格が上乗せされる傾向があり、国内フリマサイトや専門リセールショップでの取引価格は定価の1.5倍から2倍前後で推移することが多い。投資目線で見ると、エア フォース 1 はブランド認知度が高く流通量も豊富なためロングテールの値上がりは緩やかだが、シュラウドの完品保存が希少性を左右する要因になる。パーツの欠損が価値を大きく下げるため、購入後の保管状態が二次流通価格に直結する点は押さえておきたい。