NEIGHBORHOODとVans、約20年の歴史をスウェードに刻む

NEIGHBORHOODとVansが、これまでの長いコラボレーションの軌跡を一足に凝縮したAuthentic 44を発表した。ヘッドラインにある「nearly two decades」という言葉が示すとおり、両者のパートナーシップは約20年近くにわたる。NEIGHBORHOODは1994年に滝沢伸介が東京・渋谷に設立したストリートブランドで、モーターサイクルカルチャーとミリタリーの要素を軸に据えながら、スニーカーコラボでも独自の地位を築いてきた。今回のモデルは、そうした積み重ねの上に成り立つ一足だ。

スタンプスウェードという選択

モデル名に含まれる「Stamped Suede」が今作の外観を語る上での核となる。スウェードの表面にスタンプ加工を施す手法は、通常の染色や刺繍とは異なる質感と陰影を生み出す。NEIGHBORHOODがこれまでのコラボで繰り返し用いてきたレザーやデニムへの加工技術が、今回はスニーカーのアッパー素材に落とし込まれた形だ。ベースとなるVans Authentic 44はAuthentic系譜の中でも厚底ソールを採用したバリエーションで、クラシックなシルエットに現代的なボリュームを加えている。

約20年のコラボが示すもの

VansとNEIGHBORHOODの関係を振り返ると、両者は2000年代初頭から定期的にプロジェクトを重ねてきた。スリッポンやオールドスクールをベースにしたモデルを発表しながら、毎回NEIGHBORHOODのグラフィックや素材へのこだわりを前面に出してきた経緯がある。今回の「nearly two decades」という表現は、単なるリリース回数ではなく、ブランドとして継続して信頼関係を育ててきた時間を指している。スニーカー市場全体でコラボの消費サイクルが速まるなか、これだけ長期にわたるパートナーシップは数少ない。

日本市場での見通し

NEIGHBORHOODのVansコラボは、国内では発売直後に完売するケースが多く、二次流通市場での価格は定価の1.5倍から2倍前後で推移するパターンが定着している。今作がスウェードに特殊加工を加えたプレミアム仕様である点を踏まえると、国内二次流通価格は2万円台後半から3万円台に乗る水準が相場として形成される。入手ルートはNEIGHBORHOOD直営店およびオンラインストアが中心で、抽選販売の形式が取られることが多い。投資目線では短期転売よりも中長期保有が有効で、両ブランドのアーカイブ価値が高まるにつれて価格が維持される傾向がある。日本人コレクターにとっては、国内ブランドとVansの歴史的接点として手元に置く意味も大きい一足だ。