NikeとZellerfeldが手を組んだ3Dプリントシューズの最新章

NikeとZellerfeldによるコラボレーションの新作、Air Max 1000.2の"Black/Pink Spell"カラーウェイが2026年6月19日に発表された。Zellerfeldはドイツ発のスタートアップで、3Dプリンティング技術を用いてシューズをほぼ一体成形で製造することを専門とする企業だ。従来のスニーカー製造では複数のパーツを縫い合わせたり接着したりする工程が必要だが、Zellerfeldのアプローチではその過程を根本から変えている。NikeがこのパートナーシップでAir Maxの数字に「.2」を加えた表記を採用している点は、元のモデルからの技術的な進化を示す区切りとして機能している。

Air Max 1000という土台と、”.2″が示す進化

Air Max 1000はNikeが2024年に発売したモデルで、Air Maxラインの誕生から約40年というタイミングで登場した。ラージビジブルエアユニットとモノソックのような構造を特徴とし、フューチャリスティックな造形で話題を集めた。Zellerfeldとの協業によって生まれたAir Max 1000.2は、その造形をさらに押し進め、3Dプリンティングならではのシームレスな仕上がりを加えている。"Black/Pink Spell"というカラーウェイの名称は、黒をベースにピンクのアクセントを組み合わせた配色を指しており、グラデーションや有機的なテクスチャ表現が3Dプリント素材の特性を活かしたデザインとして成立している。

Zellerfeldが変えようとしているスニーカーの製造工程

Zellerfeldはこれまでにも複数のブランドやデザイナーと組み、3Dプリントシューズのプロトタイプや限定モデルを手がけてきた実績を持つ。同社の技術的な特徴は、アッパーからソールまでを単一の素材で成形できる点にあり、廃棄される端材を減らせる製造方式として注目を集めている。Nikeほどのスケールを持つブランドがこの技術との連携を深めることは、量産型スニーカー市場における製造手法の議論に一石を投じる動きとして業界内で受け止められている。"Black/Pink Spell"という一点においても、カラーを素材に直接落とし込む手法が取られており、塗料や染色とは異なるアプローチが外観に独自の質感をもたらしている。

日本市場での見通し

NikeとZellerfeldのコラボレーションモデルは国内での流通量が限られる傾向があり、Air Max 1000.2についても入手難易度は高い水準に位置する。国内の二次流通市場では、同様の技術系コラボモデルや限定Air Maxが定価の1.5倍から2倍前後で取引されるケースが多く、"Black/Pink Spell"のような視覚的インパクトの強いカラーウェイはコレクター需要が集中しやすい。投資目線で見ると、Zellerfeldとのコラボシリーズはまだ市場での認知が拡大段階にあるため、長期保有よりも流通直後の短期での値動きを注視する戦略が現実的だ。StockXやSNKRDUNKなど国内外のリセールプラットフォームでの価格推移を追いながら、エントリーのタイミングを見極めたい。