2026年の時計業界は、クラシックへの回帰と最先端テクノロジーの融合で大きく変わろうとしている。高級時計小売店チェーン・ビーバーブルックス(Beaverbrooks)のバイヤーが注目する最新トレンドから、今後の時計選びのポイントが見えてくる。
懐かしさを求める消費者心理が時計選びを変える
ヴィンテージ感やレトロデザインへの関心が急速に高まっているという。1970~80年代のアイコニックなモデルを現代的にアップデートしたピースが特に人気を集めているとされている。スポーツウォッチ(Sports Watch)における文字盤の大型化や、ブレスレットのボリューム感を復活させるデザインは、Y2K風のファッショントレンドと呼応している。一方で、複雑機構よりも視認性の高さやシンプルな操作性を重視する層も増加。バイヤーの分析によれば、こうした傾向は腕時計を単なる時間表示ツールではなく、スタイリング全体の中心となる存在として捉え直す消費者心理の表れだという。
サスティナビリティと素材革新が差別化の鍵に
環境配慮型の時計製造が単なるトレンドではなく、購入判断の重要な基準になりつつあるとされている。リサイクル素材の活用やカーボンニュートラルな製造プロセスを謳うブランドへの注目が集まっているほか、風防材にも変化が見られる。サファイアクリスタル(Sapphire Crystal)に加え、サステナブルな素材への置き換えを進めるメーカーが増えている。こうした背景には、アクティブなライフスタイルを送る20~30代消費者が、品質と倫理性の両立を求める傾向があるためとバイヤーは指摘している。
新作モデルが続々と登場する2026年上半期は、デザイン的懐かしさと現代的な価値観が交わる転換点となるだろう。
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