2026年、ゴールドウォッチが2度目の値上げへ
ロレックスが2026年に入って2度目となる金無垢モデルの価格改定を実施する。1度目の改定から数カ月も経たないうちに追加の値上げに踏み切ることは珍しく、コレクター市場に少なからず波紋を広げている。ロレックスが金無垢モデルに採用するのは自社精錬の18Kゴールドで、イエロー、ホワイト、エバーローズゴールドの3種類がラインナップの中心を担う。デイデイトやデイトジャストの金無垢仕様、そしてスカイドゥエラーのコンビモデルなどがこの値上げの対象として関わってくる。
金の地金価格上昇が背景にある
今回の値上げを理解するには、金の国際相場の動きを見ておく必要がある。2024年から2025年にかけて金の地金価格は歴史的な水準まで上昇し、1トロイオンスあたり3,000ドルを超える局面も記録した。ロレックスは時計ケースやブレスレットに使用するゴールドを自社で精錬しており、原材料コストの増加が製品価格に反映される構造になっている。ブランドとして値上げの理由を公式に説明することはほとんどないが、金素材モデルに絞った改定という点で、地金コストとの連動性は明らかだ。ステンレススチールモデルの価格が据え置かれているかどうかは現時点では確認されていない。
デイデイトを頂点とするゴールドラインの市場価値
ロレックスのゴールドモデルを語るうえで外せないのがデイデイトだ。1956年に初代が登場して以来、ケース・ブレスレット・文字盤にいたるまでゴールドまたはプラチナのみで構成されるという仕様を守り続けている。現行の40mmケースを持つデイデイト40は、ダイヤモンドセッティングの文字盤バリエーションも多く、定価だけでも国内で数百万円台に達するモデルが多い。値上げが重なることで定価自体が上がり、それに連動して正規店での入手競争と二次流通価格の両方が押し上げられる傾向にある。ゴールドモデルはもともと生産量が限られており、店頭での現物確認すら難しいのが実情だ。
日本市場での見通し
国内の正規販売店では、ロレックスのゴールドモデルはもともと一般客への販売が極めて限定的で、既存の顧客との関係を重視した販売スタイルが続いている。今回の値上げが実施されると、定価の引き上げに連動して並行輸入市場や二次流通市場でも価格の底上げが起きる。直近の国内二次流通市場では、イエローゴールド仕様のデイデイト40が状態・文字盤の仕様によって600万円台から1,000万円超の幅で流通している。投資目線で見ると、金無垢ロレックスは地金としての素材価値と時計としてのブランド価値を二重に持つ資産であり、金相場が高止まりするなかで下値が支えられやすい構造にある。ただし流動性は高くなく、短期売買よりも中長期保有に向いたカテゴリーであることは念頭に置いておきたい。