ファレルとadidasが選んだ”アース”の色

ファレル・ウィリアムスとadidasによるコラボレーションブランド「VIRGINIA」が、Adistar Jellyfish(アディスター ジェリーフィッシュ)の新カラーウェイ「Timber」を展開した。"Timber"という名称は、英語で木材や樹木を指す言葉であり、今作のカラーパレットがアースカラー——土、木、砂、枯れ草といった自然物の色調を軸に構成されていることを示している。派手な蛍光色や都市的なモノトーンではなく、地面に溶け込むような落ち着いた色の組み合わせが、このモデルの軸になっている。

アースカラーとテクスチャーが交差するアッパー構造

Adistar Jellyfish自体、もともとadidasが持つランニングおよびライフスタイルシューズのラインに属するモデルで、透明感のあるソール構造と有機的なアッパーシルエットが特徴として知られている。今回の「Timber」カラーウェイでは、そこにアーシーなテクスチャー、つまり表面に凹凸や素材感を持つマテリアルが組み合わされ、視覚的・触覚的な厚みが加わっている。VIRGINIAが手がけるプロジェクトでは、素材の重ね方や色の配置に対してファレル自身の審美眼が反映されており、単なる配色変更にとどまらないアプローチが繰り返されてきた。

ファレルとadidasが積み上げてきたもの

ファレル・ウィリアムスがadidasとの本格的なパートナーシップを始動させたのは2024年のことで、その際にNMD Hu(ヒューマン・レース)シリーズなどを経て培ってきた関係が改めて公式のコラボレーション体制へと整理された。VIRGINIAはそのクリエイティブの拠点となるブランドラベルで、ファレルが育ったヴァージニア州への参照を名称に込めている。自然素材や有機的な色彩への関心は過去のコレクションでも繰り返し見られており、「Timber」カラーウェイはその方向性とも一致している。

日本市場での見通し

国内では、ファレル×adidasのコラボアイテムはsnkrs(adidas公式アプリ)や一部セレクトショップ経由での取り扱いが中心となり、抽選販売が基本となるケースが多い。Adistar Jellyfish自体、日本市場での認知度はランニング系コレクターやストリートファッション愛好家の間で着実に広がっており、特にVIRGINIAラベルが付いたモデルは初回リテール価格からメルカリやYAHOO!オークションなどの二次流通市場で1.5倍から2倍程度の価格帯で取引される傾向がある。投資目線で見ると、ファレル関連モデルは短期的なプレミアムが乗りやすいが、長期保有での価値維持はシリーズの継続性やファレルのブランドとしての露出度に連動する。「Timber」のようなアースカラーは季節を問わずコーディネートに組み込みやすいため、着用目的での需要も安定しやすく、二次流通での値崩れが比較的緩やかになりやすい傾向がある。