スイスの高級時計メーカー、ゼニスが伝統的なダブルサイン(二重署名)という概念を現代に蘇らせています。東京の独立時計師、飛田尚也アンドカンパニーとのコラボレーションによる限定10本の特別モデルを発表した同社は、コレクターに愛されてきた職人技の共作という歴史的な手法を新たに「ダブルサイン・プログラム」として制度化しました。
職人の共作から生まれた限定作
今回の試みは、複数の時計師が同一のタイムピースに署名する伝統的な製造方式に着想を得たものです。現在のコラボレーションの走りとも言えるこの手法は、高級時計の世界では長年にわたり最上級のステータスとされてきました。ゼニスのG.F.J. キャリバー135(G.F.J. Calibre 135)を搭載したこの限定版は、スイスの高級時計製造とアジアを代表する独立時計師の技術が融合した稀有な作品となっています。飛田尚也アンドカンパニーは東京を拠点に独立時計師として活動し、伝統的な時計製造技法を守り続けることで知られています。
ダブルサイン・プログラムの意義
ゼニスの新しいプログラムは、時計業界において忘れられかけていた職人の共作という価値観を再評価する試みと言えます。既製品同然のコラボレーションが主流となった現在、両者の技術を同等に認め、時計本体に刻まれるダブルサインで職人性を表現する手法は、コレクターの間で改めて注目を集める可能性が高いでしょう。ゼニスはこのプログラムを継続し、今後も世界各地の優秀な時計師とのパートナーシップを構想しているとされています。
スイス製の高級時計とアジアの独立時計師の手仕事が出会う、新しい時代の共作モデルが誕生しました。
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