時計業界に「ビンテージ軍用時計」のサイジング文化が復権しようとしている。スイスの時計ブランド・セリカ(Serica)が2026年5月に発表した最新作は、かつての軍用機械式時計が備えていた小ぶりなケースサイズを現代に蘇らせるもので、ミニマルかつ機能的なデザイン哲学を求める時計愛好家から注目を集めています。
懐かしさと実用性が合致した設計
セリカの新作が採用した「ヴィンテージミリタリーサイジング」とは、1940~60年代の軍支給時計に遡る設計思想を指す。当時の兵士用時計は、現在の標準より明らかに小さく、36~38ミリメートル(mm)程度のケース径が主流だった。セリカはこのサイズ感に着目し、視認性と耐久性を損なわない範囲で、スリムで洗練されたプロポーションを実現した。特に日本人の腕周りに適したスケール感として、アジア市場で需要が高まっていた要素です。
ストリートウェアとの親和性が高い理由
時計の小型化トレンドはスニーカーやストリートファッション文化との結びつきが強い。オーバーサイズの衣類が主流となった現代のカジュアルシーンでは、装飾性よりも「ミニマルで邪魔にならない相棒」としての腕時計の価値が見直されている。セリカの新作は、例えばストリートの定番・チャンピオン(Champion)のビッグシルエットスウェットやジーンズとの組み合わせで、バランスの取れたレイヤリングが可能になると考えられています。
この復興ムーブメントは、スペック競争一辺倒だった時計市場に異議を唱える動きとして興味深い。
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