オーデマ ピゲ(Audemars Piguet)が色彩表現への挑戦をさらに加速させている。先ごろ大きな話題を集めた「ロイヤル ポップ(Royal Pop)」ドロップで世界的な旋風を巻き起こした大胆な色使いのアプローチを、今度は同ブランドを象徴する別のモデルに適用する計画が明らかになった。その対象は、愛好者からの評価が二極化することで知られる「ロイヤル オーク オフショア(Royal Oak Offshore)」だ。既に業界ではAPが「オフショア夏(Offshore summer)」と称すべき展開を予定していることが示唆されていたが、このニュースでその狙いがより鮮明になった。

カラフルなアイコンモデルへの新しい解釈

ロイヤル オーク オフショアは、1993年の誕生以来、ロイヤル オークの大ぶりで存在感のあるスポーツウォッチバージョンとして位置づけられてきた。ラグジュアリースポーツウォッチの代表作である同モデルに、前衛的な色彩戦略を投じることで、従来の保守的なラグジュアリーウォッチ観に一石を投じようとしている。オーデマ ピゲは過去数シーズン、ピンク、イエロー、グリーンといった鮮烈なカラーバリエーションを展開してきた実績がある。オフショアシリーズへのカラー導入は、より幅広い層へのブランドメッセージの発信を意味する。

賛否両論を覚悟した色選びの戦略

ブランド自身も認めるように、このアプローチは「好きな人は好き、嫌いな人は嫌い(like-it-or-loathe-it)」という極端な反応を生み出す可能性が高い。だからこそ「躊躇しない(unapologetic)」という表現が使われているのだろう。高級時計業界では保守的な美学が主流であるなか、オーデマ ピゲは感性と遊び心を重視する現代のコレクターの心を掴もうとしている。この夏のオフショア展開は、メゾンの色彩を巡った実験的姿勢の継続を象徴する動きと言える。

ストリートカルチャーに近い感覚を持つラグジュアリーブランドの新しい試みに、業界のさらなる注目が集まりそうだ。

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